映像を撮ってみる
基本的なTHINKLETの開発者向けのツールを導入しつつ、THINKLETで撮影できる映像や音声がどのようなものかを体験してみましょう。
開発者 画面を表示
ここでは、映像を体験するために、THINKLETの基本的な開発ツールを導入します。
THINKLETにはディスプレイは搭載されていません。
しかし、以下の手順で、開発者向けのツールを導入することで、PC上に開発者画面を表示できます。
つまり、THINKLETはディスプレイを持たないだけで、それ以外はAndroidデバイスとほぼ同じです。
- THINKLETの電源をつけていない場合、電源をつける
- THINKLET をご利用の場合
- 振動するまで電源ボタンを長押しをしてください。
- THINKLET cube をご利用の場合
- LEDが水色で点灯するまで電源ボタンを長押しをしてください。
- 日本語音声で「電源をつけました」、または英語音声で「Power On」とアナウンスされたら起動完了です。
- THINKLET をご利用の場合
- PCとTHINKLETをUSBケーブルで接続する
- THINKLETのUSB Type-Cポートは、充電とデータ通信を兼用しています。
- 接続に用いるUSBケーブルは、データ通信対応のものを使用します。
- PCに scrcpy をインストールします
scrcpy
は、Genymobile社が提供するadb
を用いて、Androidデバイスの画面をPCにミラーリングするソフトウェアです。
Windows, macOS,Linux向けにそれぞれ提供されています。THINKLETもAndroidと互換性がありますのでscrcpy
が利用でき ます。- 類似のソフトウェアとして、
Vysor
,Total Control
などもありますが、どちらもミラーリングするデバイスに専用のアプリをインストールします。 scrcpy
は専用のアプリのインストールを必要としません。利用後に不要なアプリを削除する手間が不要ですので、scrcpy
を推奨しています。また、scrcpy
はミラーリングだけでなく、マウスやキーボードから操作できます。
- 類似のソフトウェアとして、
- インストール手順は下記を参照ください。
- scrcpyを実行
scrcpy
(Windowsであれば、scrcpy.exe
) を実行します。- 下記のような画面がPC上に表示されれば、正しくTHINKLETと接続や、scrcpyのインストールができています。
備考
scrcpyは、adb経由でミラーリングを行っています。 すでにadbを導入している場合、scrcpyとバージョンが合わずに、正しく動作しないことがあります。 その場合は、scrcpy側のadbのバージョンに合わせるなどすることで解消されます。
注意
セキュリティソフトにより、scrcpyが正常に、動作しないことがあります。
執筆当時ですと、デフォルトで、TCP port 5555
を使用しています。
適宜セキュリティソフトの設定を変更するか、使用するポートを変更するなどしてください。
カメラアプリを試す
THINKLETにプリインストールしているカメラアプリを起動し、写真や動画を撮影してみましょう。
- scrcpyを用いて、THINKLETの開発者画面を操作して、
Snapdragon Camera
アプリを起動します。
- このアプリは、画面右下のカメラアイコン、ビデオアイコンから写真撮影、動画撮影モードを切り替えができます。
- 画面下部の撮影ボタンや録画開始ボタンで、写真撮影、録画開始/停止をできます。
撮影した映像を再生
前項で撮影した動画を再生してみましょう。
-
scrcpy上で確認する
Snapdragon Camera
アプリの画面左下のサムネイルから再生アプリを起動できます。
-
PC上で確認する
- adbコマンドで取得します。少し前後してしまいますので、飛ばして構いません。
- adbコマンドの設定は、adb設定を参照ください。
- THINKLETに保存されているファイルをadbコマンドで取り 出します。
adbコマンドが正しく実行できない場合はパスが通っていない可能性があります。
# 1. 撮影したファイル名を取得します
$ adb shell ls /sdcard/DCIM/Camera/
VID_20230907_175942.mp4
# 2. 撮影したファイルを取り出します。
$ adb pull /sdcard/DCIM/Camera/VID_20230907_175942.mp4 /path/to/save_dir/
/sdcard/DCIM/Camera/VID_20230907_175942.mp4: 1 file pulled, 0 skipped. 10.8 MB/s (41748967 bytes in 3.704s)- 撮影した動画は、一般的な動画再生プレイヤーで視聴できます。